予算の立て方【月の予算を決める手順と管理法】|片働き4人家族の実例
「予算を決めたほうがいいのはわかるけど、何をどう決めていけばいいのかわからない」そんな悩みはありませんか?
よくありがちなのは、家計簿をつけ出したけど、ただ記録するだけで、それで良いのか悪いのかがわからず、挫折してしまうパターンです。
予算を立てることではじめて、「使いすぎたのか」「うまくいったのか」が判断できるようになります。そして、予算を立てる一番大きなメリットは、予算の範囲内であれば思い切って使えることです。たとえば旅行に行って「使いすぎちゃったかな〜・・・」と思うか、「予算の範囲内だから大丈夫!」と思えるのかで、心の余裕や幸福度が大きく変わってきます。
この記事では、片働き4人家族の我が家が実際にやっている「月の予算を決める5ステップ」と、立てた予算を月々どう運用するかの「管理法」を、実例つきで解説します。
- 予算は「貯蓄額から先に決める」だけでうまくいく理由
- 月の予算を決める5ステップ(手取り→貯蓄→固定費→変動費→特別費)
- 費目ごとの予算目安(我が家の比率も公開)
- 予算オーバーしたときの対処法と、予算を見直すタイミング
予算を立てると、家計の何が変わるのか
家計簿と予算の関係を整理すると、こうなります。
| 役割 | わかること | |
|---|---|---|
| 家計簿 | 過去の記録 | 先月、何にいくら使ったか |
| 予算 | 未来の計画 | 今月、何にいくらまで使っていいか |
家計簿は「実績」、予算が「目標」のようなイメージです。目標がないと実績が良いのか悪いのか判断できないため、家計簿を記録するだけでは不十分です。
そしてもうひとつ、意外と知られていない予算のメリットがあります。それは「安心してお金を使えるようになる」こと。
「ここまでは使っていい」と決まっているから、予算内なら罪悪感ゼロでお金を使えます。我が家は予算を決めてから、家族のおでかけや外食にむしろ気持ちよくお金を使えるようになりました!
なお、この記事は「家計簿で支出をざっくり把握できている」ことが前提です。まだ家計簿をつけていない方は、先にこちらからどうぞ。
月の予算を決める5ステップ【ここが核心】
予算づくりは、順番がすべてです。「食費はいくらにしよう?」から考え始めるとつまずきやすいです。正しい順番はこちら。
- 手取り月収を確定する
- 貯蓄額を先に決める(最重要)
- 固定費を書き出す
- 残りを変動費に配分する
- 特別費は別枠で管理する
STEP1|手取り月収を確定する
予算のベースは「額面」ではなく「手取り」です。給与明細の振込額、つまり実際に使えるお金を基準にします。
ここでのポイントは2つ。
- ボーナスはなるべく月の予算に入れない。ボーナス前提の予算は、支給額が減ったときに困ってしまいます。ボーナスは特別費の原資と貯蓄に回すのがいいです。
- 児童手当などの給付金も収入に含めてしまっていいです。
ボーナスは月の予算に入れないのがベストですが、それだと難しいという家庭も多いと思います。実は私もそうです。特に子育て世代で片働きの状態や、共働きでも働く時間が制限されていたりするとボーナスも含めてやりくりしないといけない時期はあると思います。その場合はボーナスも含めてOKです。少しでも黒字家計にできるようにしていきましょう。
STEP2|貯蓄額を先に決める【最重要】
多くの人は「生活費を払って、余ったら貯金しよう」と考えます。でも断言します。余ったら貯める方式で、お金は絶対に余りません。あればあるだけ使ってしまうのが人間だからです(私がそうでした)。
だから順番を逆にします。手取りからまず貯蓄額を差し引いて、「残りで生活する」と決める。いわゆる先取り貯金の考え方です。
貯蓄額の目安は、まず手取りの10%から。我が家は現在、手取りの約11%を貯蓄に回しています(iDeCo・学資保険・現金貯蓄の合計)。
「10%もムリ!」という場合は5%からでOK。金額より「先に取り分ける」「少しで黒字にする」という仕組みを作ることが100倍大事です。
STEP3|固定費を書き出す
次に、毎月ほぼ一定額かかる固定費を書き出します。住居費・通信費・保険料・サブスク類・こどもの習い事などですね。
過去2〜3ヶ月の実績から拾えばOK。マネーフォワードMEを使っていれば、費目別の平均が一目でわかります(→マネーフォワードME完全ガイド)。
固定費は「今すぐには動かせない」お金なので、予算というより実績の確認に近い作業です。ただし、ここで手取りに対する固定費の割合が高すぎるとわかったら、固定費の見直しが必要です。固定費の見直し方は別記事で詳しく解説予定です。
STEP4|残りを変動費に配分する
ここまでで、変動費に使える総枠が自動的に決まります。
手取り − 貯蓄 − 固定費 = 変動費の総枠
あとはこの総枠を、食費・日用品費・レジャー費・こども費・おこづかい…といった費目に配るだけです。
「何%ずつ配ればいいの?」と迷ったら、家計比率の目安が使えます。我が家が使っている比率目安と実績は、こちらの記事で全公開しています。
→【家計比率公開】片働き4人家族の家計を”比率”で全部見せます
費目は以下を参考にしてください。
- 食費
- 日用品費
- 水道光熱費
- 被服費
- 交通費
- 交際費・レジャー費
- おこづかい
- 書籍・新聞
- 医療費・宅急便
- その他
STEP5|特別費は「年間予算」で別枠にする
最後に、多くの家計を挫折させる伏兵、特別費です。旅行、家電の買い替え、冠婚葬祭、帰省、ふるさと納税…。毎月はかからないけれど、来るときはドンと来る出費ですね。
これによって、黒字だったはずが、気づいたら貯金できていないという事態になっている家計がとても多いです・・・
私は、年初に1年分の特別費を考えて、その分ははじめから特別費予算として分けています。特別費が発生した都度、分けておいたお金をメイン口座に送金しています。先に分けられないという場合は、年間の想定金額を12で割って、月々の特別費を積み立てていくのでもOKです。
我が家で想定している特別費の費目は以下のとおりです。
- 固定資産税
- 家具・家電
- 旅行
- 冠婚葬祭
- 帰省
- 学費
- 病気・ケガ
- ふるさと納税
- イベント食費
- プレゼント(誕生日等)
項目リストは家計簿のつけ方の記事で公開しています。
特別費を別枠にしただけで、月々の家計が驚くほど安定して見えるようになりました。「予算が守れない」と悩んでいる方は、まずここを疑ってみてください。
予算の目安
一般的な予算の目安は単身世帯・2人世帯・3人家族・4人家族で以下のとおりです。
| 費目 | 単身世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 |
|---|---|---|---|---|
| 食料 | 43,941円 | 75,374円 | 87,876円 | 96,328円 |
| 水道光熱費 | 12,816円 | 21,120円 | 24,340円 | 24,593円 |
| 家具・家事用品 | 5,822円 | 11,885円 | 13,302円 | 13,029円 |
| 被服及び履物 | 4,881円 | 7,366円 | 9,970円 | 13,093円 |
| 保健医療 | 8,394円 | 15,893円 | 15,604円 | 14,022円 |
| 交通・通信 | 20,418円 | 35,314円 | 42,780円 | 51,087円 |
| 教育 | 9円 | 571円 | 12,216円 | 30,030円 |
| 教養娯楽 | 19,519円 | 26,776円 | 28,045円 | 33,980円 |
出典:総務省「家計調査(家計収支編)」2024年(令和6年)平均。単身世帯=第1表、2〜4人世帯=第3-1表「世帯人員別1世帯当たり1か月間の収入と支出」より、10大費目(用途分類)を抜粋。
お金をかけたいところ、おさえるべきところのメリハリをつけて計画しましょう!
予算の管理法【立てた後の運用ルール3つ】
予算は立てて終わりではなく、回してこそ意味があります。といっても、やることは月1回・30分だけです。
ルール1|月1回、予算と実績を見比べる
我が家は毎月20日に、マネーフォワードMEからスプレッドシートへ転記するタイミングで、費目ごとに「予算に対してどうだったか」を確認しています。日々のチェックは不要。むしろ毎日見ると疲れて続きません。
ルール2|予算オーバーは「3ヶ月連続かどうか」で判断する
予算をオーバーした費目があっても、すぐに反省会をする必要はありません。対処はパターンで決めておきます。
| 状況 | 判断 | 対処 |
|---|---|---|
| 単月のオーバー | 誤差 | 気にしない。翌月や「その他」で吸収 |
| 同じ費目が3ヶ月連続オーバー | 予算が実態に合っていない | 予算のほうを直す(現実的な額に引き上げ、他の費目で調整) |
| 満足度の低い支出でのオーバー | 行動の問題 | 支出のほうを直す(なんとなく買い・付き合い出費を見直す) |
ポイントは「予算を直すべきケース」と「行動を直すべきケース」を区別することです。守れない予算を根性で守ろうとするのが、いちばん長続きしません。
ルール3|年1回、予算全体を見直す
我が家は毎年3月頃に予算全体を見直しています。前年の実績比率を眺めて、「来年はここをこうしよう」と夫婦で話す。これだけです。物価上昇や子どもの成長で必要な予算は必ず変わっていくので、予算は一度作ったら固定ではなく、毎年育てていくものと考えています。
最初に立てた予算は精度が高くなくて当たり前。毎年見直して徐々に精度を高めていくぐらいでちょうどいいです。最初はざっくりで考えていきましょう!
まとめ
- 予算は未来の設計図。家計簿(過去の記録)とセットで初めて家計が回り出す
- 順番がすべて:手取り→貯蓄(先取り)→固定費→変動費→特別費は年間で別枠
- 費目別の目安をもとにざっくり予算立て(たけるの費目別比率も参考に)
- 運用は月1回30分。オーバーは「3ヶ月連続か」で予算を直すか行動を直すかを判断
完璧な予算を最初から作ろうとしないでください。ざっくり立てて、回しながら直す。それで十分です。予算という設計図が1枚あるだけで、「今月使いすぎたかも…」という漠然とした不安から解放されます。
まずは今月の手取りから、貯蓄額を1つ決めるところから始めてみてください。

